第2回 戦略とリーダーシップ

1.会社の戦略形成プロセス

 会社の戦略形成プロセスには2通りある。

 (1) トップダウンプロセス : 経営者が戦略を決定し、それを下位組織に落とし込む。

 (2) ボトムアッププロセス : 中間管理職以下が自立的に戦略行動をとる事によって組織全体の方向性が決まっていく。

 どちらのプロセスにおいても、戦略の立案・実行には中間管理職の役割が重要になる。

 (1)においては、戦略実行のカギとなるのは中間管理職のマネジメント力である。(経営者に対するフォロアーと部下に対するリーダーシップ)

 (2)においては、主導的に戦略形成の役割を担う。

つまり、「戦略的中間管理職」を育成する事が経営者のリーダーシップである。

リーダーシップ理論の代表的なものに

2.目標設定

 組織は目標を設定し、それを達成する計画を立案(P)し、実行(D)し、進捗を確認(C)する必要がある。進捗の結果により、目標を達成する事が困難な場合は、計画の見直し(A)を行う。(PDCAサイクルによる目標管理)

 目標設定には、以下の3つを重視して目標設定を行う。

 (1) 会社として明確な目標を設定する。

 (2) それに必要な権限、経営資源を与えてる。

 (3) ある程度自由に仕事をさせる。

そうする事で、

 (1) 内発的動機付け(社員の自発的な満足感を得られる動機付け)

 (2) 心理的自立

が生まれる。「心理的自立」の4つの要因は、

 (1) 大事な仕事を任されている。

 (2) 自分で決めて実行できる。

 (3) 自分の能力を発揮する事ができる。

 (4) 実行した結果の効果。

が満たされる事が重要である。